「健口チャンネルⅦ」~【最新情報】歯周病が進むと噛めなくなる!~

健康情報

歯周病が進行すると歯を失い、咬み合わせが悪くなることで、咀しゃく能力は低下します。
咀しゃく能力とは、「咀しゃく=口の中で食べ物をよくかみ砕き、味わうこと」に必要な口腔機能のことです。

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国立研究開発法人 国立循環器病研究センター

 

噛む力が低下すると、病気にかかりやすくなる

咀しゃく能力などの口腔機能が低下すると、噛む力を要求される固い雑穀類や全粒穀類、野菜類や肉などのタンパク質を摂る量が著しく不足します。栄養が偏り不足すると、姿勢を維持したり身体を動かしたりする筋力が減少し、免疫、代謝といった機能も低下します。免疫機能が低下すると様々な病気にかかりやすくなります。

反対にやわらかい食材である炭水化物・菓子類などの糖質の摂取割合が増える傾向にあります。これらは噛まずに飲み込めるため、早食い、大食いになりがちです。そのため、糖尿病やメタボリックシンドロームといった生活習慣病の発症や重症化のリスクが高くなると推察されます。

参考:厚生労働省e₋ヘルスネット「口腔機能の健康への影響」

 

口腔機能の低下を防ぐ2つのポイント

ポイント①セルフケアとプロフェッショナルケアで歯周病を予防しましょう

歯周病はプラークが歯肉の炎症を引き起こすことから始まります。プラークの中には、1mgあたり1億個もの細菌が含まれ、細菌が産生する毒素によって、歯肉が腫れ、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気です。

細菌はバイオフィルムという薄い膜を作り、歯に張りついています。

バイオフィルムは薬品が効きにくいため、毎日の丁寧な歯みがき、歯間部清掃などのセルフケアと歯科医院での清掃、プロフェッショナルケアが有効です。

プラークは取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。これはブラッシングだけでは取り除くことができません。この歯石の中や周囲に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けていきます。

歯石は自分で取ることができないので定期的に歯科医院を受診して歯石を取ってもらうことが必要です。

参考:厚生労働省e₋ヘルスネット「歯周疾患の症状・原因・進行」

 

ポイント②よく噛んで食べ、お口の体操も取り入れましょう

よく噛んで食べると、口の感覚が刺激され、運動機能が向上します。
また、唾液が分泌されることで咀しゃくと飲み込みが円滑になり、消化も助けます。

 

全身の筋肉と同様に、口の周りの筋肉を鍛えることで噛む力や飲み込む力がアップします。

舌体操は、誤嚥(ごえん)予防の効果や表情筋を鍛え、フェイスラインが引き締まる効果も期待できます。

当財団の「事業所歯科健診」では、個々に対応した健康情報やセルフケアをお伝えしています。
また、咀しゃく能力を数値で表す「咀しゃく能力検査」も併せてオプションで実施しています。結果が数値で見えることで、関心が高まり、モチベーションアップが期待できます。検査結果、口腔状態、生活習慣を総合的に把握し、改善へ向けた健康支援を行っています。

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お問い合わせ先

一般財団法人日本口腔保健協会
保健事業部
電話     03-3818-4158
E-mail info@jfohp.or.jp

 

 

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