「健口チャンネルⅤ」~知覚過敏~

健康情報

冷たい水がキーンと歯にしみませんか

その症状、知覚過敏かもしれません。

知覚過敏になると、以下のような刺激で一過性の痛みを感じることがあります。

冷たいもの・甘い飲食物をとった時

風にあたった時

歯ブラシや器具が当たった時

特にむし歯や歯の神経の炎症などがない場合にみられる症状を言います。

知覚過敏が起きる仕組み

歯周病などで歯肉が下がると、歯の根元の部分である象牙質が露出します。この部分はやわらかく、歯を守るエナメル質に覆われていません。
表面には神経に通じる無数の穴が空いており、これが知覚過敏を引き起こします。

 

知覚過敏の主な原因

歯肉の退縮

加齢変化や歯周病、不適切な歯みがきにより歯の根っこが露出し、象牙質が露出した状態になります。

歯のすり減り

エナメル質は、少しずつですが擦り減っていきます。その結果、エナメル質がなくなって象牙質が露出することもあります。

歯が酸で溶ける

エナメル質はからだの中で最も硬い組織といわれていますが、酸にはとても弱いという性質があります。酸性飲食物を頻繁にかつ長時間摂取するような習慣があると、エナメル質が解け始め、象牙質が露出しやすくなります。このような状態の歯を「酸蝕歯」と言います。

参考:日本歯科医師会HP「お口の病気と治療」より

歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしり、食いしばりは、歯の噛む面だけでなく、歯と歯肉の境目に強い負担をかけます。歯は弓のようにたわむことがあり、たわみが強くなるとエナメル質が剥がれ落ちて象牙質が露出するため知覚過敏になります。

歯の破折

打撲などにより歯が破折して、象牙質が露出すると、知覚過敏の症状が出ることがあります。

 

 

知覚過敏の対策

知覚過敏ケア歯みがき剤を使用する

硝酸カリウムや乳酸アルミニウムという成分を含んだ歯みがき剤を継続して使うことで、歯の神経の興奮を抑える効果があります。

食べ物、飲み物に気をつける

酸性飲食物をだらだらと長時間摂取する習慣を避け、頻繁にとる場合は、水でうがいしましょう。

適切なセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケア

歯みがきを十分に行わないとプラークが付着し、プラークの中のむし歯菌が産生する酸が歯の表面を溶かし、知覚過敏を悪化させることがあります。歯周病が進行すると歯肉が下がり、象牙質が露出します。
歯ブラシや補助用具を用いた毎日のセルフケアと、定期的に歯科医院でのチェックやクリーニング、歯みがき指導を受けることで予防しましょう。

歯科医院での治療例

・しみるのを止める薬を塗り、歯の表面をコーティングする

・象牙質の露出部位に歯の色と同じプラスチックを詰める

・神経を取り除く

・歯ぎしり、食いしばりから歯を守るため、マウスピースの相談をする

*生活に支障が出るようであれば、歯の神経を取り除く治療をすることもあります。

参考:日本歯科医師会HP「歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020」

 

歯の痛みや違和感を感じる場合は、早めに歯科医院の受診をお勧めします。
歯科医師に症状を伝え、原因と予防法について相談しましょう。

 

7月25日は「知覚過敏の日」

梅雨が明けて夏の暑さが本格的になり、冷たいものを口にする機会が増えます。

7月25日は7と25で夏氷と読める「かき氷の日」とされることから、「冷たい物に歯の痛みを感じたら知覚過敏対策を!」と制定されました。

ひんやり美味しい夏グルメを思いっきり味わうためにも、知覚過敏対策を始めてみませんか?

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