新型コロナに負けない「健康のヒント」Ⅶ~歯周病と全身の健康~
健康情報
緊急事態宣言が全国で解除され、暑い夏に向け、「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントが示されました。マスクを適宜はずすことも熱中症予防対策に必要になっています。今回は「歯周病と全身の健康」ついてご紹介します。
厚生労働省HPより
歯周病と全身の健康
歯周病とは
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にある溝(歯周ポケット)にできたバイオフィルム(細菌の塊)が原因で起こる感染症です。自覚症状がないまま進行し、末期になると歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、歯が抜け落ちます。
全身への影響
歯周病や歯を失うことにより、全身にいろいろな影響が及ぶことが明らかになっています。特に糖尿病や動脈硬化と互いに影響しあっていること、歯周病の治療により血糖値が改善したという報告もあります。歯周病を予防することは、生活習慣病をはじめさまざまな病気のリスクを減らすことにつながります。
参考:日本大学歯学部細菌学講座HP「歯周病と全身疾患」
ウイルスと口腔の関係
口腔細菌が出すタンパク質分解酵素は、ウイルスが口腔粘膜細胞の中に感染することを促進する
→特に、歯周病菌は、強力なタンパク質分解酵素を持つ
新型コロナウイルスは、ACE2(アンジオテンシン変換酵素2)受容体を持つ細胞に感染することが報告されている
→ACE2受容体は、体内のあらゆる箇所に存在するが、口腔粘膜にも多く存在する
歯周病や口腔細菌との関連性が指摘されている肺炎や糖尿病などの基礎疾患がある
→新型コロナウイルス感染症の重症化と死亡率が2~3倍高いことが報告されている
歯周病予防とウイルス感染対策には「3ステップケア」と「舌ケア」が大切
夏の暑さと新型コロナに負けない、お口の健康を保ちましょう!