新型コロナに負けない「健康のヒントⅣ」~よく噛むことでお口の健康アップ~

健康情報

4月7日に緊急事態宣言が発令されて1ヶ月が経ちましたが、5月31日まで延長が決定しました。さらなる感染拡大を防ぐために、「新しい生活様式」の具体例を日常生活の中で取り入れてみましょう。また、よく噛むことがお口の健康アップにつながるヒントをご紹介します。

「新しい生活様式」

*5月4日、政府の新型コロナウイルス感染症専門家会議が示した「新しい生活様式」

食事のバランスチェックをしましょう

免疫力アップのために栄養バランスを考えて食事を摂っている方も多いと思います。
1日に必要なエネルギーと食事量は性別、年齢、活動量によって変わります。

必要なエネルギーの目安を確認しましょう

自分の適量を参考に、「何を」「どのくらい」食べればよいかチェックしましょう

*引用:農林水産省HPより

しっかり噛めていますか?

バランスのよい食事を摂ってもしっかり噛まないとその栄養がからだに吸収されません。
自分では噛むことに不自由を感じていなくても、実際はあまり噛めていない場合があります。

当財団では、質問票の回答(主観的な回答)と、咀嚼能力検査の結果(客観的な数値)にどのような違いがあるか某事業所203名について調べてみました。
事前の質問票の「食事を噛んで食べる時の状態はどれにあてはまりますか」の回答では、
「何でも噛んで食べることができる:93%」、「噛みにくいことがある:7%」でしたが、
咀嚼能力検査の結果では、「噛む力が低下している+噛む力がやや低下している:36%」になりました。(図1)

普段から意識して噛まないと知らないうちに噛む力が衰えてしまうのですね(*o*)

*咀嚼能力検査には、グルコセンサーGS-Ⅱ(R)/ジーシー使用し、専用グミを20秒間自由咀嚼し、吐き出したグルコース濃度(mg/dl)により測定した。2018年実施、対象者は20歳代~60歳代の男女203名。

よく噛むためのヒント

 1口30回をこころがける
 1回毎に箸をおく
 根菜類や海藻類、きのこなど丸のみできないものを積極的に摂る
 お茶や水で流し込まない
 野菜などあえて大きく切って調理する

「よく噛むことはあいなのだ」というスローガンがあります

唾液には外部からの病原菌の侵入を防いだり、口腔の細菌が増えないようにする働きがあります。最近注目されるラクトフェリン唾液の中に多く含まれており、その抗菌作用から天然の抗生物質とも呼ばれています。

豆知識:ラクトフェリンは、唾液、母乳や牛乳、涙などに含まれるたんぱく質で、腸内の善玉菌を増やしたり、免疫力を高める作用も注目されています。

このように唾液は口の中だけでなく身体の様々な場所で健康を保つためにパワーを発揮しているのですね!!

お口の体操で、噛む力・飲みこむ力をアップしましょう!

舌や頬の筋肉を動かすと、噛むために必要な筋肉を維持したり、さらには唾液がたくさん出てくる効果もあります。特に食事の前に行うと消化吸収が促進されオススメです。

一般財団法人日本口腔保健協会冊子「フレイル予防で健康長寿」より

 

 

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