新型コロナに負けない健康のヒントⅩ~アルコールと口腔疾患~

健康情報

新型コロナウイルスの感染拡大により、「緊急事態宣言」が11都道府県に再び発令されました。感染者の減少を目指して、引き続き個々ができる感染予防対策を徹底しましょう。

 

感染リスクが高まる「5つの場面」

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会より、「感染リスクが高まる5つの場面」の提言がありました。飲酒に関連するものは「場面①飲酒の影響で気分が高揚すると同時に注意力が低下する」「場面②深夜のはしご酒」など感染予防への注意が低下するので気をつけましょう。

 

アルコールを飲みすぎると口腔にも影響がでます

口腔乾燥と口臭

お酒を飲みすぎると、アルコールの利尿作用によりからだの水分量(唾液も含む)が不足して口腔が渇き、ネバネバすることが原因。

逆流性食道炎

胃酸の逆流により、強酸が歯、歯肉ばかりか、食道粘膜にも影響を与える。

さらに、アルコール依存症者の口腔では

 

なぜアルコール依存症になると口腔疾患が多発するのか?

アルコール依存症者は、次第に酒以外は受けつけなくなり著しく食事摂取量が低下し、身体機能・免疫力や回復力が低下します。また食物からの水分補給が少なくアルコールの利尿作用なども伴うため、慢性的な水分不足の状態に陥ってしまいます。
さらに食事量が減少することで咀しゃく回数が減ってしまい、唾液の分泌量の低下・質の変化が起き、自浄作用の低下や口腔乾燥が進み口腔環境が悪化してしまいます。これらが口腔疾患を徐々に増幅させる要因になっています。

参考:厚生労働省e-ヘルスネット「アルコールと歯科疾患」

 

飲酒は適量を心がけましょう

健康日本21(厚生労働省)では、節度ある適度な飲酒を以下のように定義しています。

通常のアルコール代謝能を有する日本人においては、節度ある適度な飲酒として、
「1日平均純アルコールで20g程度である」

純アルコール量=「酒の量(㎖)×アルコール度数または%÷100×0.8」
★平均して1日60gを超える人は多量飲酒者と定義(依存症予備軍)

アルコールの適量

参考:厚生労働省e-ヘルスネット「飲酒のガイドライン」

 

いつまでも楽しく食事をすることやいきいきと会話するためには、健康な口腔を保つことが大切です。自粛生活が続く中、家庭での酒量増加が懸念されていますが、お酒は適量を心がけ、口腔機能の維持のためにも定期的な歯科受診をお勧めします。

 

 

 

 

 

 

 

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