インフルエンザと口腔ケア~みんなで知って、みんなで注意~

健康情報

皆さんはインフルエンザ対策をしていますか?

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症です。

日本では毎年、約10人に1人が感染しています。

例年の感染のピークは、1月から2月です。今年は夏季にも流行しましたが、グローバル化やスポーツイベントの開催が関係しているようです。実はインフルエンザの流行は、1年をかけて北半球と南半球を往復しています。日本の冬場には北半球、夏場には南半球で流行します。そのため、夏場に日本から南半球に行く機会や南半球から日本に来る機会が増えるとインフルエンザの流行を海外から日本に持ち込むことにも繋がるのです。

ちなみに今年は特にラグビーワールドカップの開催もあり、世界ランキングの高い南半球の国々との交流が盛んだったようです。

来年は東京五輪の開催を控えています。さらに交流が拡大するため、インフルエンザを含めたさまざまな感染症が海外から日本に持ち込まれる可能性もあるのです。今から一人一人が感染症予防をよく知って、注意しましょう!

 

インフルエンザ対策の基本

インフルエンザの予防には、うつらないための対策とうつさないための対策が重要になります。

 

うつらないための対策

外出後の手洗い・うがい

流行前のワクチン接種

50%から60%の適度な湿度を保持

十分な休養とバランスのとれた栄養摂取

人込みにはなるべく行かない

マスクの着用

 

うつさないための対策

無理をして学校や職場に行かない

咳エチケットを徹底する

 

咳エチケットとは

・咳やくしゃみをするときは、他の人から顔をそらせる

・ティッシュやマスクで口と鼻を覆うようにする

・手のひらで咳やくしゃみを受け止めたら手を洗う

・マスクをしていない時の咳やくしゃみは、手ではなく、上着の袖や内側で覆う。

 

皆さんもさっそく取り組んでみましょう!

 

※インフルエンザの症状、38度以上の発熱、頭痛、全身の倦怠感、関節の痛みなどが出た場合には、早めに医療機関を受診してください

 

口腔ケアで感染予防

近年、インフルエンザの感染予防として、口腔ケアがとても重要視されています。

その背景には、口腔内細菌が出す「ノイラミニダーゼ(NA)」という酵素が関係しており、この酵素を介してインフルエンザウイルスを増殖させています。

ウイルスの増殖を防ぐためには、口腔内細菌を減らすこと、つまり、口腔内を清潔に保つ必要があります。感染予防のための口腔ケアにはご自身で行うセルフケアと歯科医院で行うプロフェッショナルケアがあります。

 

セルフケア

プロフェッショナルケア

 

予防には口腔ケアが大切ですが、ご自身によるセルフケアだけよりも歯科衛生士によるプロフェッショナルケアを行ったほうがインフルエンザの発症率もグンと下がります。皆さんも是非スリーステップを目指してみてください!

日本大学歯学部細菌学口座/総合歯学研究所 生体防御部門より

 

唾液のパワーをご存じですか?

唾液は1日に1~1.5ℓ分泌されます。その唾液にはいくつかの大切な役割があります。

一般財団法人日本口腔保健協会冊子「お口の健康とメタボリックシンドローム」より

 

そのひとつが、唾液のもつ抗菌作用です。抗菌作用には、IgA(免疫グロブリンA)と呼ばれる身体の粘膜を菌から守る成分が含まれており、インフルエンザウイルスの感染予防にもなるといわれています。また、唾液の抗菌作用がしっかりと機能するためには、口腔内を清潔に保つことに加えて、唾液の量や質も大切になってきます。しかし現代人は唾液が減少気味といわれています。唾液の量を増やすことや質の良い唾液を出すためには日頃の習慣を見直すことが大切です。

 

唾液分泌を促すために

POINT1よく噛んで食べる

 

POINT2唾液腺マッサージや舌体操

一般財団法人日本口腔保健協会冊子「口からはじまる全身の健康」より

皆さんも一緒に、インフルエンザに負けないお口の環境づくりを心がけましょう!

 

 

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